株式会社ポル・メド・テック(本社:神奈川県川崎市、以下、当社)はこの度、国内初の遺伝子改変ブタを用いる異種腎臓移植(以下、ブタ腎移植)の企業治験実施を準備することについて、国立大学法人北海道大学及び一般社団法人徳洲会と基本合意しました。今後、両機関のご協力を頂きながら、北海道大学病院(北海道札幌市)及び徳洲会グループの湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)での治験実施に向け準備を進めてまいります。今後関係当局との協議を経て治験プランを最終化し、2028 年の臨床試験開始を目標としています。また、製造販売承認取得後は、ブタ腎移植を重度腎不全治療の選択の一つとして普及させるべく、実施医療機関を広く募ってまいります。
なお、本治験準備は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)の成果、及び経済産業省の再生・細胞医療・遺伝子治療製造設備投資支援事業費補助金(CDMO 補助金)等の支援を利用して進めています。また、遺伝子改変ブタを用いる異種腎臓移植は、6 月 24 日開催の第5回日本成⾧戦略会議において「戦略 17 分野における主要な製品・技術等の官民投資ロードマップ案」に採り上げられています。
当社は、深刻な臓器移植ドナー不足に対して異種移植という選択肢を提供することを目指し、イージェネシス社(eGenesis:米国、以下、イー社)が開発し米国 FDA の承認の下、患者への腎臓移植試験を実施中の遺伝子改変ドナーブタ(以下、ドナーブタ)を、クローン技術を用いて再現生産しています。イー社の開発したドナーブタは 69 カ所の遺伝子を改変することによって、患者へ移植時の拒絶反応を抑制するとともにブタ内在性レトロウイルス(PERV)伝染を回避しています。イー社は患者への腎臓移植試験を現在まで 4 例(2024年 3 月、2025 年 1 月、6 月、11 月)実施済で、患者は最⾧で、271 日間の透析からの離脱を達成しています。当社が生産したドナーブタは本年 4 月より治験執刀予定医師による腎臓摘出及び移植手技のプラクティスに使用されています。
当社は、北海道大学、徳洲会、イージェネシス社の協力の下、関係当局のご指導、異種移植に関する研究者、学会、研究会の皆様のご助言を頂き、日本成⾧戦略会議ロードマップ案「日本が有する高度な技術を、異種移植のような新領域にも応用できる国産技術の確立や製造体制を整備し、早期実用化を図る(内閣府 HP より抜粋)」を達成すべく、全国の多くの医療機関に移植用ブタ腎臓を提供可能な製造・供給体制を構築してまいります。
世界をリードする米国のグループの実績を利用して、日本における異種腎移植臨床応用の礎を築きたいと考えています。それを契機として、異種臓器移植が有用な医療技術として発展するよう努力して参ります。
当社代表取締役 チーフ・サイエンティスト ⾧嶋 比呂志
今般、株式会社ポル・メド・テックと遺伝子改変ブタを用いた異種腎臓移植の企業治験実施の準備を北海道大学病院において開始する運びとなりました。本治験は、慢性的な移植用臓器不足という医療上の喫緊の課題に応えるものであり、患者さんに新たな希望の光をもたらす歴史的な一歩になるものと認識しております。北海道大学は今後も最先端医療の実現に向け、産業界・社会と連携しながら研究・教育に邁進してまいります。
北海道大学 総⾧ 寳金清博
徳洲会グループは“生命だけは平等だ”の理念の下に、最善の医療を全国の患者さんに届けることを目指しています。当グループは、約 6,000 人の透析患者さんをはじめ多くの腎臓病の患者さんの要望にお応えしています。遺伝子改変ブタを用いた腎移植は、重度の腎不全患者さんに新たな治療の選択肢を提供する先進医療です。徳洲会グループは現在、全国に 94 病院を展開しておりますが、その中核病院である湘南鎌倉総合病院とグループ病院との連携により、スケールメリットを生かした治療法として、一刻も早い臨床応用を目指してまいります。
一般社団法人徳洲会 理事⾧ 東上 震一
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